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第二世代ベーシック機

史上初めて開発された第二世代ベーシック機は、2060年代の米空軍宇宙遠征部隊に配備されたMBPマーク2であった。第一世代機のウィークポイントであり多関節機械の宿命的な欠点であるとされた航続距離や整備性の問題を、マーク2はマイクロマシン素材や原子力ジェットエンジンなどの先進技術の導入によってドラスティックに改善した機体である。この機体は、兵器史に、ひいては戦史に革新をもたらした歴史的な存在であり、配備開始から半世紀の長きにわたって米軍の優位性を保証し続けた21世紀後半の軍事戦略の象徴であった。

マーク2が公表された2060年代は、多くの国家にとってKRVとは限定的な用途にて用いられる特殊な支援システムに過ぎないという認識をされており、軍縮を進めていたはずの米国が金食い虫のKRVを戦略の要として大量に配備するなどという暴挙に出たことは、世界各地で軍事的にも政治的にも様々な混乱を巻き起こした。特に米国と敵対的な関係にあった軍事大国は、新兵器の大量導入を激しく非難する一方で、自国でも第二世代ベーシック機の開発に腐心することとなる(*1)。やがて米国とその同盟国以外の様々な勢力にも第二世代機が配備される頃には(*2)、米国ではすでに第三世代機の基礎研究が開始されており、両者の間には覆しようの無い軍事力の格差が形成されていたのである。

第二世代ベーシック機は、マーク2の配備から一世紀半を経た2220年代に至っても未だに様々な国家や組織で運用され続けている。その生産台数や実戦事例は膨大なものとなっており、今やあらゆる戦場に偏在する兵器と言われている。

第二世代ベーシック機は外見上の特徴として、主砲塔にストリングスユニット(レーダードーム)を搭載していることが挙げられる。これはオートマトン管制通信装置であり、ベーシックをベーシックたらしめる最も重要なシステムである。

*1 実際の所、ロシアなどでは僅差で遅れてマーク2と同格の第二世代機が配備されており、武装の規格なども米国機と密かに共有していた。全ては茶番に過ぎなかったのである。 *2 米国はマーク2を含む各種宇宙兵器の基幹技術を完全には独占せず、一部の同盟国へ供給していた。これはKRVという兵器システムの有効性がとにかくオートマトンの数によって大きく左右されるためであり、要は各種オートマトンの生産コストを同盟国に委ねようという腹づもりだったのである。
オートマトン管制性能を維持しつつ重装甲と大火力を付与した重量機。単体でも圧倒的な戦闘力を発揮するが、運用には大型の設備と綿密な補給が必要不可欠とされる。
軽量型ベーシックは運用コストの低さからウェアラブルに次いで多く配備されているが、その脆弱さや、積載量の低さ故の電装系の貧弱さはいかんともしがたく、損耗率が高い。一方で、その優れた敏捷性や軽快さを活かせるほどの熟達した操縦技術を持つドライバーが搭乗した場合は、直線的な機動しかできない重量機を圧倒することも可能である。
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